初・タイ上陸【004】
空港から出ると東南アジア特有のまとわりつくような熱気に身を包まれた。
東南アジアではシンガポールとベトナムに行ったことがあるがそのときに感じた雰囲気と同じものを感じた。
あぁ、タイに来たんだと実感。
悪友は今までに見たことがないくらいにテンションが高い。
タイが初めてだという私に経験者風を吹かせる悪友。
とりあえず彼の案内でタクシーに乗りバンコク中心部のホテルへ移動。
ホテルは彼のおすすめということでBTSのアソーク駅から目と鼻の先にある某ホテルに。
宿泊客は日本人ばかりだった。
部屋について一息つく間もなくMP(エム・ピー)に行こうぜ!と悪友が言う。
MPとはマッサージパーラー、日本でいうとソープランドのことだ。
ここもまた悪友のおすすめするMPに行くべく地下鉄に乗って移動を開始した。
悪友に言われるがままにタイ行きの航空券を購入【003】
自分なりにタイ(の夜遊び)について調べているうちに徐々に行ってみたいという気持ちが強くなってきた。
ちょうど翌週に夏季休暇を控えていたが特に予定もない。久しぶりに実家にでも顔を出そうかなどと考えていたくらいだ。
さっそく悪友に電話。
タイ行きに興味がある旨を伝えると興奮しだす悪友。
さっそく彼の指示にしたがってタイ行きの往復航空券を購入。
日系キャリアで往復6万円程度。出発は翌週土曜日、8泊9日の旅程だ。
こうして初めてのタイ旅行が決まった。
タイの魅力(=夜遊び)を必死に力説する悪友【002】
「一緒にタイに遊びに行かないか?」
突然そんなことを言い出した悪友。
聞くと2週間ほど前にタイに遊びに行ってきたらしい。
喜々としてタイの魅力(=夜遊び)を力説する悪友。
このときの彼の眼の輝きは今でも忘れない。まるで夏休みにどこかに遊びに連れて行ってと父親にせがむそれと同じ眼の輝きをしていた。
とりあえずその場で返事することは避け帰宅の途に。
自宅に戻ると真っ先にPCでブラウザを立ち上げ検索している自分がいた。
思えばここからすべてが始まっていたんだ。【001】
今思えば自分の人生の転落はここから始まっていたんだ。
2008年夏、この日も暑い一日だった。
仕事を終えた私はひさしぶりに高校時代の悪友から呼び出され都内某駅高架下の居酒屋にいた。
安い酒を煽りながら上司や会社の愚痴、女の話等、いつものように何の生産性も無い会話が繰り広げられる中、ふと悪友がこう切り出した。
「一緒にタイに遊びに行かないか?」
そう、すべてはここから始まったんだ。。。